ポメラニアンは骨折・脱臼しやすい
ポメラニアンは骨折・脱臼しやすい犬種です。
子犬のときは足の骨の太さが3mm強しかいない子もいるくらいです。竹串程度の太さです。
また、骨折するのは6割が1歳未満の子犬のポメラニアンです。
そんなか弱いポメラニアンに、どんな骨折対策をしてあげられるでしょうか?
ポメラニアンの骨折を防ぐための対策
ポメラニアンの骨折を防ぐために、してあげられることはたくさんあります。
ポメラニアンの骨折を防ぐために日頃から出来ること、室内で出来ることと、屋外で出来ることの両方を見ていきましょう。
ポメラニアンの骨折を防ぐために出来ること
足の裏の毛を刈る
ポメラニアンの足の裏には毛が生えています。
これがフローリングやコンクリートの床・地面で滑りやすい原因にもなっています。
足を触らせてくれるようにしつけて、足の裏の毛を刈ってあげましょう。
ハサミやバリカンを使って肉球が見えるくらいまで毛を刈ります。
が、難しいので最初はトリミングサロンや動物病院でお願いするのが良いでしょう。
マテ・オスワリ・フセのしつけをきちんとする
マテ・オスワリ・フセのしつけがきちんと出来ていることはとても重要です。
興奮しているときでも、すぐに飼い主さんの言うことを聞いてマテ・オスワリ・フセが出来るように日頃からトレーニングをしておきましょう。
興奮して何かに飛び乗ろうとしたとき・飛び降りようとしたときに、マテ・オスワリ・フセのしつけがきっちり出来ていれば、興奮を鎮めて指示に従うことで事故を予防出来ます。
詳しいしつけのやりかたについては、以下の記事をご覧ください。
日頃から決して目を離さない
小さなポメラニアンは、人間の幼児のようなものです。
好奇心旺盛なので、ちょっと目を離したすきにどんな危険なことをしてしまうかわかりません。
ハウスに入れていないときは、目を離さないようにしましょう。
何人かで交代で見る習慣をつけるのも良いでしょう。
室内での注意点
ソファー、上れる高さの椅子は使わない
ポメラニアンは、ほんの30cmくらいの高さから飛び降りただけでも骨折してしまうことがあります。
ですから、ポメラニアンが上れるくらいの高さの椅子やソファーは使わないようにしましょう。
インテリアを変えるのは難しいかもしれませんが、ポメラニアンの体のためを思って、室内の環境を整えてあげてください。
サークルは小型犬用のものを使わない
ハウスの外に出すときに、サークルを使う場合もあると思います。
そのときに、小型犬用のサークルは使わない方がベターです。
ポメラニアンは小型犬なのになんで?と思うかもしれませんが、ポメラニアンは小型犬用のサークルの高さでは飛び越えてしまうことがあるためです。
サークルを飛び越えてジャンプしたときの衝撃で、骨折してしまうこともあります。
もったいないと感じるかもしれませんが、中型犬・大型犬用のサークルを使ってあげてください。
フローリングの床にはカーペット
フローリングなど、滑りやすい床にはカーペットを敷きましょう。
子犬のときは特に、フローリングやタイルなどの滑りやすいところで走って転んでしまうことがよくあります。
滑って転んだときに、骨折してしまうことがあります。
トイレのしつけが出来ていない子犬の頃は、汚れてもいいものを使うといいですね。
屋外での注意点
必ずリードにつないでおく
屋外に出るときは、必ずリードにつないでおきましょう。
危険なところに行きそうになったら、リードをチョンチョンと引っ張って静止することが出来ます。
抱っこで出掛けるだけのときも、リードにつないでおく必要があります。
万が一腕の中から飛び降りてしまったあと、危険なところへ駆け出すのを防ぐことが出来ます。
段差のときは抱っこ。抱っこ時も注意
ポメラニアンは段差を上手く上り下り出来ず、転んでしまうこともあります。
段差は、抱っこで上り下りするのが良いでしょう。
抱っこのときも、ポメラニアンを落としてしまわないように細心の注意を払ってあげてください。
急発進・急停止しないように
ポメラニアンはとても興奮しやすい犬種ではありませんが、やや自己中心的な性格です。
そんなところも可愛いのですが、自分の行きたい場所を見つけて猛ダッシュを始めた時は注意してあげてください。
急発進・急停止したときの衝撃も、ポメラニアンのか弱い骨にとってはよくありません。
クレートを持って出掛ける
先ほど、段差では抱っこして上り下りするのが良いとお伝えしました。
しかし、抱っこでは飛び降りてしまう危険性もゼロではありません。
実際に、ポメラニアンを抱っこしているときに落として怪我をさせてしまうケースもあります。
いつでもポメラニアンを運べるように、散歩などでお出掛けするときもクレートを持ち歩くのも良いでしょう。
ポメラニアンが骨折してしまったら
症状
骨折ないし怪我をしたときは、比較的わかりやすくポメラニアンの仕草に表れます。
シンプルに痛そうにしていたり、足を引きずって歩いたり、骨折した足を庇って歩いたり、歩きたがらなかったり、トイレのときに排泄しづらそうにしていたりします。
いつもと比べて様子がおかしいなと思ったら、動物病院で診察を受けてください。
治療
治療は、手術で骨同士を固定する場合と、ギプスで外側から固定する場合とがあります。
手術の場合は全身麻酔を使って行い、金属のプレートなどを使って骨を固定します。
ですが骨折はほとんどの場合、手術で治療することが多くなっています。
自宅での療養方法
一般的には、ギプスとエリザベスカラーをつけてハウスの中で安静にしていることが自宅での療養になります。
しかし、自宅でのもっと具体的な療養方法は、その子の骨折の複雑さの具合やその子の性格によって異なります。
基本的には、獣医さんの指示にしっかりと従ってください。
診察のときに、出来る限り細かくきいておくのが良いでしょう。
手術のあとは、自宅でどのように療養すれば良いのか、出来る限りの情報を集める必要があるという心構えをしておいてください。
また、セカンドオピニオンを利用するのも良いでしょう。
複数の獣医さんの意見とアドバイスを聞き、その通りにしっかりと自宅で休ませてあげます。
自宅で辛そうなポメラニアンの様子を見ているのは辛いでしょうが、あまり飼い主さんがご自分を責めないようにしてください。
治療にかかる期間
骨折の程度にもよりますが、完治するまでに数ヶ月はかかります。
痛みがなくなった=完治した、という訳ではないので、痛がらないようになっても激しい運動は徹底して避けてください。
また、完治したあとでも、元の骨の強度の90%くらいにしかなりません。
再骨折をしないように、引き続き対策を行ってあげてください。
治療にかかる費用
治療にかかる費用も一概には言えません。
が、通院・手術・入院を含めて数十万円にも上ることが多々あります。
もしもの時のために、ペット用の貯金をしておくことは必須と言えるでしょう。
骨折してしまう前にペット保険への加入がおすすめ
一度骨折してしまえば、長期の治療が必要になります。
その間の通院はもちろん、手術ともなると多額のお金がかかります。
もし、お金が足りないことを理由に治療を受けさせてあげられないとすれば、それはとても悲しいことではないでしょうか。
そんな状況に陥ることを防ぐために、治療費の一部でも補償を受けることが出来るペット保険に、ポメラニアンが生後数ヶ月の時から加入しておくことをおすすめします。
ポメラニアンの最も多い怪我である骨折は、生後一年未満に起こることが大部分だからです。
まずは一括で資料を請求して、それぞれのプランを比較検討してみてください。
ポメラニアンの骨折予防まとめ
ポメラニアンはとにかく骨が弱く、骨折などの怪我が多い犬種です。
思いがけないところで骨折などの怪我を追ってしまうこともあるので、室内でも屋外でも細心の注意を払ってあげてください。