動物看護師監修。ペットの総合情報サイト

 
ポメラニアンの散歩。運動量は少なくても大丈夫?

ポメラニアンの散歩。運動量は少なくても大丈夫?

あきら  

体の小さなポメラニアンは必要な運動量も少なく、散歩は必要ないという考えもあります。しかし実際は、ポメラニアンにも散歩は必要です。この記事ではポメラニアンを散歩させる意義と、その注意点についてまとめました。

ポメラニアンを散歩させる意味

飼い主さんの中には、ポメラニアンをほとんど散歩させない人もいます。
確かにゴールデンレトリーバーなどの大型犬ほどは運動量は必要ありませんし、激しい運動はNGです。
しかし、ポメラニアンは散歩させてあげる必要がある特徴を備えた犬種です。
ポメラニアンを散歩させる意味について見ていきましょう。

ポメラニアンは好奇心旺盛で勇敢。好奇心を満たしてあげる

ポメラニアンは好奇心旺盛な犬種です。
その好奇心を満たしてあげるためにも、毎日屋外に連れて行って散歩させてあげる必要があります。
人間も家に長い間こもりきりではストレスが溜まるように、ポメラニアンにとっても外の空気を吸うことは良いストレス解消になります。
花や草、土の香り、他の犬や生き物の匂い、音、動きなど、五感を使って感じられるような体験を、一日一回程度させてあげてください。

人や物、様々な物に慣らしてあげる

また、ポメラニアンは勇敢な反面、警戒心も強い犬種です。
何にでも怖がって吠えるようにしないためにも、子犬の頃から屋外にある様々な人や物に慣らしてあげる必要があります。
逆に言えば、子犬の頃に様々なものに慣らしてあげないと、何に対しても怖がったり敵対したりするようになってしまいます。
ポメラニアンはやや自己中心的なところもある犬種です。それをうまくコントロール出来るよう、しつけも兼ねて散歩に出掛けるようにしてください。

屋外で出来るしつけとしては、マテ・オスワリ・フセのしつけです。
これをきっちりマスターしておくことは、骨折などの怪我の防止にも繋がります。
興奮して危険な場所(段差がある道やでこぼこした道)で走り出しそうになったときなどに、マテ・オスワリ・フセがきっちり出来ていれば、危険を回避することが出来ます。
マテ・オスワリ・フセのしつけのやりかたについては、以下の記事を参照してください。

ポメラニアンを散歩させるときの持ち物

ポメラニアンを散歩させるときに必要なものは、以下の通りです。

  • ハーネスもしくは首輪
  • リード
  • トイレグッズ
  • おやつ

ハーネスもしくは首輪

ハーネスか首輪のどちらを選ぶかは、難しい問題です。
基本的に骨が弱くなおかつ好奇心旺盛で急に走り出すこともあるポメラニアンには、ハーネスが向いています。
体全体を引き留められるので、首への負担が少なくなるからです。
ただし首輪の場合、チョイチョイと引っ張ることで「そっちに行ってはダメ」「急に走ってはダメ」というメッセージを伝えやすいという側面もあります。
飼い主さんの声だけでピタリと動きを止められるほどしつけが出来ていない状態なのであれば、首に負担が掛かりにくいハーネスを使うのがいいでしょう。
声を掛けただけでは指示に従えるしっかりしつけの出来ているポメラニアンの場合、やはり首輪を引っ張る必要がないのでハーネスが向いています。

また、首輪にしてもハーネスにしても、サイズには気を付けてください。
緩すぎると散歩の途中で抜けてしまって危険ですし、きつすぎてもポメラニアンの負担になります。
ペットショップなどで、大きさを確認しながら買うのが良いでしょう。
飼い主さんの指一本が入るくらいの隙間が空くものを選んであげてください。
ポメラニアンは被毛がふわふわしているので、「見た目の大きさ=体の大きさ」ではない、ということも忘れないでくださいね。

リード

どんなときでも、必ずリードにつないで散歩するようにしましょう。
次に紹介しているのは最大8mまでのリードです。
一緒に歩くときは、2mくらいまでの長さを出して歩きましょう。

長いリードを用意しておけば、公園の広場などである程度自由に遊ばせてあげることが出来ますね。
20mは少し長いようですが、のびのびと走り回るスペースがあるときには長めの方が良いでしょう。

トイレグッズ

外でトイレをしてしまうこともあるので、トイレグッズは必ず持っていきましょう。
マナーポーチを持っていけば、臭いもシャットアウトされておすすめです。

水分補給や、おしっこをしてしまったあと流すのに使いましょう。

おやつ

一緒に遊びながらおやつをあげたり、飼い主さんのいうことをきちんときけたご褒美におやつをあげてください。
そういった意味で、散歩はしつけのチャンスでもコミュニケーションをとるチャンスでもあります。

ポメラニアンを散歩させる頻度・時間は?

ポメラニアンを散歩させる頻度は、一日に一回で良いでしょう。
また、雨の日にも無理をして散歩に連れて行ってあげるほどには運動量も必要ありません。
時間は、一回十~十五分程度で良いでしょう。短いコースになりがちなので、様々なルートで毎回刺激を与えてあげてください。
天候などの理由で散歩に行けなかった日は、室内で元気よく遊んであげましょう。

ポメラニアンを散歩させるときの注意点

ポメラニアンを散歩させるときには、気を付けてあげなくてはならないことがあります。
順に見ていきましょう。

激しい運動になりすぎないように

骨が弱く、脱臼も起こしやすいポメラニアンにとって、激しい運動はNGです。
はしゃぐあまり長時間スピードを出して走ったりはしないように気を付けてあげてください。
ポメラニアンの様子をよく見て、疲れているようなら抱っこしてあげるのも良いでしょう。

脱臼や骨折に注意

ポメラニアンは、脱臼や骨折をしやすい犬種です。
段差を上り下りするときは抱っこしてあげるのが良いでしょう。
また、急カーブや急停止もしないようにコントロールしてあげてください。
抱っこするときも、落としてしまわないように細心の注意を払ってあげてください。
落ち着かないようなら、クレートを持って行ってその中に入って移動させるのも良いでしょう。

時間が短い分、内容を充実させて

ポメラニアンの散歩時間は、十分~十五分程度です。あまり長い時間ではありません。
その分、ポメラニアンにとって、とても楽しい体験になるように工夫してあげてください。
スマホを片手に黙々と十分歩くのと、ポメラニアンに話しかけたり、名前を呼んだり、歩くスピードに緩急を付けたりしながら飼い主さんと「一緒に」散歩をするのとでは、ポメラニアンの満足度も違います。
是非、コミュニケーションの一部として、充実した散歩にしてあげてください。
おもちゃを持って行って、広いところで一緒に遊ぶのもいいでしょう。
帰ってからお風呂に入れてあげる手間は増えますが、砂の上で転がらせてあげたりするのも良いでしょう。

飼い主さんが主導権を握る

散歩のときは、飼い主さんが主導権を握るようにしてください。
反対方向に行きそうになったら、チョイチョイとリードを引っ張って飼い主さんが決めたルートに誘導します。
また、立ち止まって動かなくなってしまったら、基本的には歩かせるように仕向けましょう。
ただし、既にたくさん歩いたあとで疲れているようなら、抱っこで帰ってもかまいません。

拾い食いに注意

ポメラニアンは好奇心旺盛で、拾い食いをしやすい犬種です。
有毒なものはもちろん、無毒なものであっても、喉につまらせたりすると危険です。
ふわふわの毛で隠れて、よく見えないところで何かを咥えてしまう……ということも多いようです。
他の飼い主さんなどと話をしているときも、気を付けてあげましょう。
散歩の基本ではありますが、常に目を離さないであげてください。

寒さには強いが、暑さには弱い

ポメラニアンは寒さには強いですが、暑さには弱い犬種です。
真夏は必ず日が沈んでからか早朝に散歩を行うようにしてください。
服を着せてあげて、地面から照り返してくる熱を遮断してあげるのも良いでしょう。

ポメラニアンの散歩についてまとめ

ポメラニアンの散歩には、注意してあげなくてはならないポイントがたくさんあります。
特に骨折などの怪我は怖い事故です。段差や危険な場所ではくれぐれも注意してあげてください。
その他飼い主さんが見ていないところでの拾い食いや、激しい運動、夏の暑さには気を付けてあげましょう。

    この記事をシェアする

「ポメラニアン」の関連記事

犬のカテゴリ一覧