うさぎの不正咬合とは?
不正咬合とは、なんらかの原因で歯がかみ合わなくなることを指します。
うさぎの歯は、乳歯がなく一生伸び続けます。その歯は牧草をよく噛んで食べることで適切に削れていくものです。しかし、歯がうまく噛み合っていないとこの状態だと、正しく歯を噛み合わせることが出来ず、歯はずっと伸び続けてしまいます。
伸び続けた歯が眼球や脳に到達したりして、場合によっては命に関わることもあります。
また、一度不正咬合になると月に一度は動物病院で歯を切ったり削ったりしてあげなくてはなりません。
うさぎの不正咬合が起こる原因
先天的なもの
うさぎの中には、生まれつき歯の噛み合わせが悪い子もいます。
その場合不正咬合を予防するというのは難しい、日々の健康チェックで少しでも早く異常に気付いてあげてください。
怪我によるもの
高いところから落下して歯をぶつけるなどの事故で、歯が曲がったり折れたりしてしまうことがあります。
それを防ぐためには、うさぎさんが住む環境を整えてあげることが重要です。
また、暴れてしまう子の場合高い位置で抱っこすることも避けた方が良いでしょう。
食生活によるもの
柔らかい餌ばかりをあげている、餌が牧草ではなくペレット中心だったりすると、歯が十分に削れません。
主食は牧草とし、ペレットも出来るだけ硬めのものを与えるようにしましょう。
うさぎの不正咬合の予防法
先天的な不正咬合は仕方がないとして、それ以外の食生活による不正咬合などは予防することが出来ます。
少しでもうさぎさんが不正咬合になりづらくするために、日頃から心がけておきたいことをまとめました。
牧草を主食とし、毎日たっぷり与える
歯の伸び過ぎを防ぐために、毎日牧草をたっぷりとあげましょう。
うさぎは牧草を歯ですり潰して食べますが、そのときに一緒に歯も少しづつ削れていきます。
病気であるとか、シニアであるなどの事情がない限り、より硬い一番刈りの牧草を与えると良いでしょう。
かじって遊ぶおもちゃを与える
歯の伸び過ぎを防ぐという観点では、かじって遊ぶおもちゃを与えるのも一つの選択肢ではあります。
しかし、かじるおもちゃを与えるべきかどうかということに関しては、賛否両論があります。
そのため、不正咬合の予防としては、「かじるおもちゃを与えるべき」とも「かじるおもちゃを与えないべき」とも言い難いといえます。
例えば、金網をかじる癖があり、まだ不正咬合の予兆が見られない子であれば、金網よりも明らかに柔らかく歯に良いかじるおもちゃを与えるのも良いといえるでしょう。
しかし、既に不正咬合の症状があり、動物病院で歯を削らなくてはならない状態の子に、かじるおもちゃを与えても良いのかというと、控えた方が良いでしょう。
その子の状況に合わせて、かじるおもちゃを与えるかどうか判断してください。
金網をかじるのをやめさせる
硬い金網をかじることは、不正咬合の原因となり得ます。金網はうさぎの歯よりも硬いからです。
うさぎさんが金網をかじっているのを見かけたら、声を掛けてやめさせるようにしましょう。
金網をかじる心理には、構ってもらえなくて寂しい・何かかじりたいがかじるものがないといった場合が挙げられます。
寂しくてかじってしまう場合は、日頃からより親密にコミュニケーションをとってあげましょう。
他にかじるものがなくて金網をかじってしまう場合なら、かじるおもちゃを与えるのも一つの選択肢です。
うさぎの不正咬合についてまとめ
うさぎが不正咬合になる原因には、先天的なものもありますが、食生活や普段の癖などによっても引き起こされます。
食べるものやかじるものに注意してあげて、歯の状態もこまめに見てあげましょう。