猫の寄生虫
猫に感染する腸内寄生虫は、駆虫薬の開発によって駆虫率があがりました。
ただし、市販の駆虫薬を定期的に投与しても、あまり効果がありません。
定期的に動物病院に連れて行って、糞便の検査をしてもらいましょう。
猫の寄生虫対策は、早期発見と、感染を防ぐことが肝心です。
また、寄生虫の中でもノミ・ダニについては別記事で解説します。
この記事では、肉眼では見えない原虫の寄生虫についてまとめました。
原虫とは単細胞の微生物で、中には人や動物に寄生して病気を引き起こすものもいます。
猫に多い寄生虫
これらが、猫に多い原虫の寄生虫です。
- コクシジウム
- ジアルジア
- トリコモナス
コクシジウム
猫の小腸粘膜の細胞内で分裂する原虫です。
症状
子猫や老猫の場合は、水様便・血便・貧血などを起こし、衰弱して死亡することもあります。
健康で免疫力のある成猫の場合、症状が出ないこともあります。
予防と治療
予防としては、コクシジウムのいない室内で飼うことを徹底することです。外から持ち帰って経口感染しなければ、かかることはありません。
動物病院で診断後、投薬治療と衛生管理によって治療します。
ジアルジア
小腸に寄生する原虫です。
10日ほどの潜伏期間を経て、免疫力が弱い子猫に多く発症します。
症状
子猫は重い下痢を引き起こし、発育不良になります。
腹痛、食欲の低下、脱水症状も現れます。
成猫は症状が出ないことが多いです。
予防と治療
予防法としては、排泄物の処理を必ずきちんと行うことです。
排泄物を介して感染するからです。
治療は、軽症の場合は症状(下痢や脱水症状)に対しての治療を行います。
重症になった場合は、投薬治療も行われます。
トリコモナス
トリコモナスという腸に寄生する原虫です。
感染経路は経口感染になります。
症状
免疫力のある成猫では症状が現れないことが多いです。
症状は下痢、血便、粘液便、肛門の腫れ、直腸脱などです。
子猫の下痢便の中に検出されます。
予防と治療
予防としては、排泄物に触れさせないようにすることです。
治療は、多くが症状に対して行われます。
直腸脱を繰り返し引き起こしてしまう場合は、手術によって対処することもあります。
猫に多い寄生虫についてまとめ
原虫による寄生虫の病気について紹介しました。
全体にみて、寄生虫の感染を防ぐためには外に出さないようにすること・排泄物の処理をしっかりと行うことです。
成猫の場合は症状が現れないことも多くありますが、子猫の場合重症になりやすいのが寄生虫による病気です。
子猫のときは特に、衛生的な環境で飼育してあげてください。