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猫に多い消化器の病気。予防法と治療は?

猫に多い消化器の病気。予防法と治療は?

あきら  

猫は、消化器系の病気にかかることがあります。食道や胃腸の健康には気を付けてあげましょう。この記事では具体的な病名と、予防法や治療法についてまとめました。

猫に多い消化器の病気

猫に多い消化器系の病気は、以下の三つです。
消化器に病気が現れたときは、食べ物の消化に異常をきたすことになります。
餌を食べている様子・食べ終わってしばらくしたあとの様子・便の様子に気を付けてあげてください。

  • 巨大食道症(食道拡張症)
  • 胃腸炎
  • 腸閉塞(イレウス)

詳しく見ていきましょう。

巨大食道症(食道拡張症)

症状

食道が拡張して、食べ物を胃に送り込むことが出来なくなります。
ものを食べると吐血したり、食べたものや水を短時間のうちに吐き出します。
先天性の場合は、食道の周囲の神経や血管の異常によって発症します。

予防と治療

これは予防や治療が難しい病気です。
予防することは難しいので、動物病院でこまめに定期健診を受けさせてください。
また、餌を食べるときの様子をしっかりと観察して、おかしいと思ったらすぐに動物病院に連れて行きましょう。
発症したら流動食を与える、などの対症療法になります。

胃腸炎

症状

主な症状は下痢と嘔吐です。
急性のものと慢性のものがあります。
食事が原因の場合(食べすぎ、腐ったものを食べた、冷たいものを食べた、食事が急に変わった)と、ウイルスが原因の場合(パルポウイルス感染症、伝染性腹膜炎)、細菌や腸内寄生虫が原因の場合があります。

予防と治療

予防法としては、食事に気を付けてあげることです。
腐ったもの・新鮮でないものを避けるのはもちろんのこと、冷たいものも与えるのは控えましょう。
また、ワクチンを接種すること、糞便の検査をしておくことでも予防ができます。
治療法としては、原因となっている病気の治療と、下痢や嘔吐に対する対症療法を組み合わせます。
特に子猫が感染した場合は、命に関わることが多い病気です。下痢と嘔吐がある場合、動物病院に連れて行きましょう。

腸閉塞(イレウス)

症状

異物を飲み込んだために、腸管内容物が通過しにくくなる病気です。
毛球症(毛を飲み込んで異物となる)が原因の場合、腫瘍が原因の場合、異物の誤飲が原因の場合があります。
餌を食べても、嘔吐してしまいます。原因が腫瘍ではなく異物である場合は、食欲も落ちません。食べては吐きを繰り返すことになります。

予防と治療

次のものが、猫が誤飲するものとして多いものの一例です。

  • 毛糸
  • ラップ
  • リボン
  • おもちゃの破片
  • カーペットの破片
  • 布の破片

部屋の中に落ちていないかチェックしてあげてください。
また、普段使うおもちゃも、かじって破片がでてしまっていないかこまめにチェックしましょう。

また、毛球症が原因の腸閉塞を防ぐために、毎日ブラッシングをしてあげましょう。
自分で毛づくろいをする際に飲み込んでしまう毛の量を減らすためです。

猫に多い消化器系の病気まとめ

猫に多い消化器の病気には、予防できるものと予防が困難なものがあります。
普段の食べ物や餌を食べている様子・嘔吐や下痢がないかどうか、便の様子などをしっかりと見てあげましょう。

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