動物看護師監修。ペットの総合情報サイト

 
スコティッシュフォールドに多い病気。遺伝病に注意

スコティッシュフォールドに多い病気。遺伝病に注意

あきら  

スコティッシュフォールドは、遺伝性の病気と肥満による病状の進行が心配な猫種です。スコティッシュフォールドが掛かりやすい病気について把握しておいてください。スコティッシュフォールドの掛かりやすい病気の症状と、予防と対策についてまとめました。また、心配な場合は早めに動物病院に連れて行きましょう。

スコティッシュフォールドに多い病気

骨軟骨異形成症

骨軟骨異形成症とは、骨や軟骨が正常に形成されない病気です。
関節に痛みが生じるので、自由に動き回ることができなくなります。

症状

年齢を重ねるごとに症状は重くなっていきます。
手足の先端が変形して膨らみ、「骨瘤」と呼ばれる骨のかたまりが出来てしまいます。
関節を伸ばすと痛がったり、動きたがらなくなったり、高いところに上り下りが出来なくなったりします。

予防と対策

遺伝子による病気なので、予防をすることは出来ません。
発症してしまったら、進行を遅らせる・負担の少ない環境を用意するという対処が必要になります。
また、負担を少なくするために肥満を防止してあげることになります。
痛みへの対処として鎮痛剤を用いることになりますが、副作用が出ることが少なくありません。

肥大型心筋症

肥大型心筋症とは、心臓の心筋が内側に向かって肥大し、心室の拡張機能が障害される心筋疾患です。
はっきりとした原因がなく、主に左心室の心筋に異常が起こります。

症状

3~5割が症状が出ないというのが恐ろしいところです。
発症したときは、呼吸が荒くなったり、後脚が麻痺したり、失神したりといったことが突然起こります。
突然死してしまうこともあります。

予防と対策

残念ながら予防することが出来ません。
伴って起こりやすい心不全では、投薬治療によって発症を遅らせます。
出来ることといえば、出来る限り早く動物病院に行ってあらかじめ病気を発見することです。

嚢胞腎(のうほうじん)

先天性の腎臓病です。
発症すると徐々に腎臓の組織が破壊され、腎機能が低下していきます。
腎不全に似た症状が現れるようになります。

症状

食欲不振、多飲多尿、体重の減少が主な症状です。
3歳前後から症状が現れ始めることが多いです。
が、生後一年未満で発症することもあれば、10歳くらいで発症することもあります。

予防と対策

先天性の病気なので、予防することは残念ながらできません。
進行はゆっくりなため、気付かないことも多いです。様子がおかしくないか、若い時からチェックしてあげましょう。
早い段階で発見することが重要です。

尿路結石

尿路結石とは、腎臓と膀胱を結んでいる尿管の中に結石が出来てしまった状態のことです。
アメリカンショートヘア、ヒマラヤンなども掛かりやすい病気です。

症状

結石が小さい間は症状は現れません。
結石が大きくなってくると、急性腎不全のような症状が現れます。
食欲がなくなったり、嘔吐や下痢が起こります。兆候が見られず、突然起こるのが特徴です。

予防と対策

予防として出来ることは、食事の栄養バランスを偏らないよう気を付けてあげることです。
主な治療法は投薬と食事療法によって行います。
体の外から超音波を当てて石を砕いたり、外科手術で石を取り出す手術を行うこともあります。

外耳炎

外耳道に炎症が起こる病気です。
猫の場合は、先述の耳ダニ症とマラセチアという菌が原因のことが多いです。
折れ耳の猫は耳の通気性が悪いためかかりやすくなっています。

症状

悪臭のある茶褐色の分泌物が外耳道につきます。
首を振ったり、後足で耳の裏をしきりに掻くといった症状がみられます。

予防と対処

予防法としては、原因になりやすいダニがつかないようにすることです。
ほかにも、アレルギーが原因となることもあるので、アレルゲンを特定して遠ざけてあげましょう。
また、毎日の健康チェックで耳のケアをしてあげることも重要です。
治療は、動物病院で洗浄薬を用いることになります。

遺伝性疾患遺伝子検査キットを使う

遺伝性の疾患が心配な場合、早めに遺伝性疾患遺伝子検査キットを使って病気がないか調べましょう。
特に肥大型心筋症は無症状であることが多いので、あらかじめ知っておけるならそれにこしたことはありません。

遺伝性疾患遺伝子検査キット「PET DOG HAB」

ペット保険の加入は病気が発覚する前に

スコティッシュフォールドは、遺伝性の病気や飼い主さんにとっては発見が難しい病気にかかることが多い猫種です。
日頃から健康診断を行って病気の早期発見に努めるのはもちろんですが、ペット保険に加入するのは病気が発覚する前にしましょう。
赤ちゃんの時に加入しておく方が、後々「保険に入っておけばよかった」と後悔せずに済みます。
まずは一括で資料を請求してみて、比較検討を行ってください。

スコティッシュフォールドのかかりやすい病気まとめ

スコティッシュフォールドが掛かりやすい病気は骨軟骨異形成症、肥大型心筋症、嚢胞腎(のうほうじん)、尿路結石、外耳炎などです。
発見が難しいものもあり、定期的な健康診断がかかせません。
また、ペット保険に加入するなら病気が発覚する前の赤ちゃんの頃がおすすめです。
病気を悪化させる肥満にも気を付けてください。

    この記事をシェアする

「猫の飼い方」の関連記事

猫のカテゴリ一覧