シニア猫の飼い方、接し方
いつからシニア猫と呼べるのかについては、人間と同じくある程度の個体差があります。
多くの猫ちゃんが明らかに老化しているとわかるようになるのは15歳くらいのようです。
7~10歳くらいで徐々に老化が現れ始めますが、これくらいの時期だとまだまだ元気だと実感する飼い主さんも多いでしょう。
とはいえ、シニア期の猫ちゃんの健康は、若い頃の習慣がいかに猫ちゃんの体に良いかということにも左右されます。
1歳を過ぎた成猫になったら、シニア猫になった時のことを頭の片隅に置いておくのは良いことだといえるでしょう。
シニア猫に気を付けてあげるべき5つのポイント
では、シニア期を迎えた猫ちゃんの飼い方として、どんなところに気を付けてあげればよいのでしょうか。
順にみていきましょう。
1.食事に気を使ってあげる
シニア猫の食事には、若い頃とは違った意味で気を使ってあげましょう。
シニア猫になると食欲が落ち、若い頃ほどたくさんの餌を食べなくなります。
運動量も減るので、少し餌の量が減ったくらいでは気にすることはありません。
ただし、一日に必要な量をきちんと食べているかは気を付けてみてあげてください。
また、シニア猫になると、歯が弱くなります。
そのため柔らかめのフードを与えることが多くなりますが、柔らかいフードは歯に歯垢が付きやすくなります。
口内環境にも同時にチェックしてあげてください。
2.病気の早期発見につとめる
シニア猫になると、体が弱って病気にかかりやすくなります。
若い頃は体の抵抗力で発症せずに済んでいた感染症などに感染することもあります。
三ヶ月に一度程度、動物病院へ定期健診に行って健康を保ってあげてください。
3.健康チェックを若い頃より入念に
シニア猫になると、体のあちこちに不調が出やすくなります。
若い頃よりも、入念に見てあげましょう。
特に注意してみてほしい体の部位についてまとめました。
目
シニア猫になると、目やにが増えてきます。
こまめに取り除いてあげましょう。
他にも目に膜がかかったようにみえることもありますが、これは眼病の原因となります。
目の様子がおかしいと思ったら、早めに動物病院に連れて行ってあげましょう。
口
猫はシニア期に入ると、歯が抜け始めます。
猫は食事を丸呑みすることが多いため、歯がなくなっても食事にはあまり影響はありません。
とはいえ、歯肉炎になると歯肉が痛くて食事がはかどらないこともあります。
また、口内環境も悪化しがちです。こまめに歯磨きなど口の中のケアをしてあげましょう。
爪
シニア猫になると、爪とぎをあまりしなくなります。
爪が伸びすぎて、肉球に食い込んだりしていないかチェックしてあげましょう。
4.トイレのケアをしてあげる
シニア猫になると、トイレに様々な問題が出やすくなります。
水を飲む量が増えるため、おしっこの量が多くなります。
トイレに行く回数が増えるため、間に合わなくて失敗してしまったりすることも増えます。
叱らずに、淡々と処理をしてあげてください。
また、便秘や下痢も多くなります。何日か続くようなら、動物病院に連れて行ってあげてください。
5.飼育環境を見直してあげる
シニア猫になると、体の筋肉も弱ってあまり活発に動かなくなります。
一日中寝てばかりの日も増えるでしょう。安心して寝られる環境を作ってあげてください。
また、高いところにあまり上らなくなったり、大きな段差も苦痛になります。
シニア猫の飼い方についてまとめ
年をとってシニア猫になると、体や習慣に様々な変化が現れます。
それぞれの変化にうまく対応してあげながら、変化もその子の一部と考えて引き続き可愛がってあげてください。