猫を飼うのに生涯でかかる費用は?
猫を飼うのに生涯でかかる費用は、142~210万円にのぼります。
内訳は以下の通りです。
- 日々の消耗品代:92万円
- ワクチン代:6~15万円
- 避妊去勢手術代:20000~30000円
- 健康診断代:42万円
- ペット保険に加入した場合の費用:0~41万円
- トリミング代:0~17万円
詳しくは、以下の記事をご参照ください。
猫を飼う費用を節約するポイント
ではその中で、どうやって猫を飼う費用を節約すれば良いのでしょうか?
節約できるポイントとしては、大きく分けて「医療費」と「日々の消耗品代」を挙げることが出来ます。
それぞれ、どこを節約出来るのか見てみましょう。
医療費が一番お金がかかる
猫を飼うときに最も費用がかかると感じるところは、医療費でしょう。
トータルで見れば日々の消耗品代の方が高いのですが、一度に出ていくお金が大きいのは医療費です。
その医療費の中で、節約してよいところとその理由について解説します。
ワクチン代
上記の「猫の生涯にかかる最低費用は142万円。飼うときは覚悟を持って」という記事では、ワクチンは年一回接種させることを前提として計算しました。
しかし、このワクチンの回数を、猫ちゃんによっては減らした方がよいこともあります。
そもそも、ワクチンの接種に関しては様々な意見があります。
三年に一度でよいという意見もあれば、毎年必ず受けさせなければならないという意見もあります。
獣医さんによっても見解は様々ですし、猫ちゃんによってもワクチンの持続期間も違います。
その上、飼育環境(外出をする猫か、他の猫との接触が多い猫か)によってもワクチンの必要性は異なってきます。
例えば、自由に外出して外で他の猫との接触のある猫ちゃんと、完全室内飼いの猫ちゃんとでは、感染症のリスクは異なるでしょう。
ということは、猫に適切なワクチンの頻度は〇〇です、と一概にお伝えすることは出来ないという結論になります。
ではどうすればいいのかというと、かかりつけの獣医さんにどれくらいの頻度でワクチンを受けさせるのが良いか尋ねるのが良いでしょう。
ある程度の期間診てもらって、その猫ちゃんのことをよく知ってくれている獣医さんの意見を仰ぎましょう。
ペット保険への加入がおすすめ
突然病気や怪我をしたときに備えて、ペット保険に加入しておくことをおすすめします。
猫を飼うときにかかる費用で、最も膨大になるものは「病気や怪我をしたときの医療費」です。
それこそ治療がいつまで長引くかわかりませんし、手術になるかもしれません。
そんなときに、部分的にでも費用を補填してくれるペット保険は、金銭的にだけでなく精神的にも強い味方となるでしょう。
日々の消耗品代を節約するコツ
猫を飼うときに、トータルで見れば最もお金がかかるところは日々の消耗品代です。
日々の消耗品の中で、節約できるポイントについて見てみましょう。
おやつ
おやつは、猫ちゃんにとって栄養素としては全く必要ありません。
ですから、なくしてしまってもそれが直接猫ちゃんの健康を害することはありません。
むしろ、与えすぎて太ってしまうことの方が健康に悪いといえるでしょう。
おやつを与えるのはしつけが上手くいったご褒美や、食欲がないときの食欲増進の手段としてのみに留めれば、多少の節約になります。
とはいえ、おやつは猫ちゃんにも飼い主さんにも楽しい時間なので、無理に減らすのも酷なことですが……
おもちゃ
おもちゃ自体は、猫ちゃんにとって必要です。
しかし、必ずしも高いものを買い与える必要はありません。
百円ショップで売っているような安物でも、猫ちゃんにとって安全かつ飽きずに遊べれば問題ありません。
他にも日常生活で使っている日用品や、おやつの空き袋で遊ぶという例もあります。
手作りしてあげるのも良いでしょう。
爪とぎ
常に爪をとげる状態にしてあげることは重要です。
が、使うもの自体はダンボールで十分です。
スーパーでもらってきたり、安価でたくさん入っているダンボールを買って常備しておけば良いでしょう。
また、爪とぎ用品も格安のものがたくさんあります。
猫を飼うときに節約してはいけないポイント
言ってしまえば、猫を飼うときにお金をかけないようにするのは簡単です。
病院に連れて行かず、一番安価な餌を与えて、環境を整えずに飼っていても猫ちゃん自身は生きられます。
ですが言うまでもなく、猫を飼う上で絶対に節約してはいけない箇所こそ、その病院代と餌代と飼育環境の維持費です。
心ある飼い主さんならそんなこと当然だ、とお思いになるでしょうが、猫を飼うときに節約してはいけないポイントについてまとめました。
餌代
餌代は、節約せずいいものを与えてあげるようにしましょう。
ネットではプレミアムフード(通販で購入できる高級なフード)がしばしば進められていますが、プレミアムフードであればいいというわけではありません。
プレミアムフードかレギュラーフードかではなく、原材料が猫の体に良いものかどうかで与える餌を決めてあげてください。
飼育環境を維持するのにかかる費用
飼育環境が、快適なように維持するためのお金も節約しないようにしましょう。
ペットシーツやトイレ砂は、こまめに替えてあげましょう。
トイレや給水ボトルなどは、必ずしも高いものを揃える必要はありませんが、そう何度もする買い物ではありません。
安物買いの銭失いになるくらいなら、多少値段が張ってもしっかりしたつくりのものを与えてあげるのが良いでしょう。
医療費
医療費は、猫を飼うにあたって絶対に節約してはいけないところです。
猫によって必要頻度が異なるワクチンは別として、健康診断や病気・怪我の治療は必ず受けさせてあげてください。
大きな病気になったときに十分な治療を受けさせてあげられるよう、ペット保険への加入をお勧めします。
猫を飼うのにかかる費用を節約するコツまとめ
猫を飼うときにかかる費用で、節約できるポイントは一部の消耗品と、ワクチン代です。
それも、「節約すること」を目的とするというよりは、猫にとって本当に必要なものだけを与えた結果安くついた、という状態にしてあげてください。
逆に節約できないポイントは、餌代と医療費です。
書いておいてなんですが、この記事を読まれた飼い主さんが「かわいい猫のためにかかるお金を削るなんてナンセンスだわ」という結論に至ってくれることを祈っています。