純粋種・雑種の違いとは？
『純粋種』とは、簡潔にいうと同一犬種の父母によって生まれた犬のことです。
父母だけでなく、祖先にさかのぼっても同一の犬種の間で交配が行われた犬を指します。
純血種には一般社団法人ジャパンケネルクラブ（ＪＫＣ）によって血統登録され、血統証明書が発行されます。
よくペットショップで見かける「血統書付き」という記載と共に販売されている子は純血種であり、他の犬種の血が混じっていないということです。
対して『雑種』とは、犬種を考慮せずランダムに交配されて生まれた犬のことです。
「雑種は病気に強い」といった俗説もありますが、医学的な根拠があるとはいえないでしょう。
また最近では、『ミックス犬』といって純粋種同士を交配した犬も人気があります。
それぞれの犬種のいいところを受け継がせようと、意図的に交配された犬種のことです。
「血統書付き」の純粋種をお迎えするメリット
「血統書付きの犬」というと、立派なお屋敷で飼われているようなカッコいいイメージがあるかもしれません。
では、具体的に、純粋種をお迎えすることにはどんなメリットがあるのでしょう。
遺伝的な特徴・性格がはっきりしている
犬種にはそれぞれ、遺伝的な特徴や性格がはっきりしていることが多くなっています。
例えばチワワはやんちゃ、シーズーは感情豊かといった性格的特徴があります。
好みの性格のわんちゃんをお迎えしたいときに、参考になるでしょう。
また、遺伝的にかかりやすい病気にも傾向がはっきりしています。
例えばパピヨンは膝蓋骨脱臼、コーギーは椎間板疾患になりやすい傾向があります。
生き物を飼っていると病気にかかる可能性は必ずついてまわりますが、事前の防止がしやすいといえるでしょう。
ドッグショーへの出演が可能・チャンピオン犬になれる可能性も
一般社団法人ジャパン ケネル クラブによって、ドッグショーは以下のように定義されています。
ドッグショーとは、犬の姿形を審査する「品評会」で、それぞれの犬種の理想にもっとも近い犬を評価する目的で行われるものです。
犬種ごとに理想像を定めた文書を専門用語で「犬種標準（Standard : スタンダード）」といい、ドッグショーではこの「犬種標準」が審査の基準となっています。犬種標準は、その犬種の姿形、能力、性質などを保存するために定めたもので、繁殖指針として優良な犬を保存していく上で重要な資料となっています。
ドッグショーは、犬種標準に近い犬を評価するだけでなく、その犬のブリーダーに対しても、その繁殖の正しさを評価・賞賛する役割があるのです。
ドッグショーで優秀な成績を収めて規定を満たした場合、『チャンピオン』の称号が与えられます。
血統証明書にも記載されます。趣味の一環として、また愛犬との絆の証として、誇れるものになるでしょう。
「血統書なし」の雑種犬をお迎えするメリット
『雑種』という言葉の響きには、あまりいい印象はないかもしれません。
とはいえ、ペットとして飼うことの出来るわんちゃんには雑種犬も数多くいます。その雑種犬をお迎えするメリットについてみてみましょう。
個性に富んでいる
純粋種には、遺伝的な特徴や性格がはっきりしているという傾向がありました。
逆にいえば、どんな子に育つか一緒に暮らしてみないとわからない・その子だけの個性を大切にできるともいえるでしょう。
お顔や体つきも、複数の犬種の特徴を受け継ぐことになります。
安価でお迎えできる
ペットショップでは、血統書付きのわんちゃんよりも安価で購入できることは言うまでもありません。
また、中には雑種犬だからという理由で捨てられてしまうわんちゃんもいます。
そういう子を保健所で引き取って飼い始める人も増えているようです。
高いお金を出して純血のわんちゃんをお迎えするのもいいですが、人間の都合で生きられなくなったかもしれないわんちゃんを家族として迎えることも、意義あることといえるでしょう。
純血種も雑種もかわいいのは同じ
以上が、純血種と雑種のそれぞれの特徴とメリットです。どちらをお迎えするのも、飼い主の自由です。
しかし、血統書付きだろうが、雑種犬だろうが、大事な家族の一員であることにはなんの変わりもありません。
どんなわんちゃんをお迎えするにしても、それは決して忘れないでください。
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